Noctuaというとハイエンド空冷のメーカーというイメージであるが、COMPUTEXの同社ブースでは、なんと同社初となる水冷製品のプロトタイプが展示されていた。オールインワンタイプの水冷CPUクーラーで、Noctuaのファンというだけでも良く冷えそうだが、同社がアピールしていたのは水冷ブロックの静音性の高さだ。

  • これがNoctua製のオールインワン水冷CPUクーラーだ!

    これがNoctua製のオールインワン水冷CPUクーラーだ!

ラジエータは30mm厚のものを使用。サイズのバリエーションは、42cm、36cm、24cmが用意されるという。ポンプは、AsetekのG8 V2だ。

ポンプの上には、3層の防音材を搭載する。第1層は柔らかい吸音フォームで、主に高音のノイズを吸収。高密度素材の第2層は、低音のノイズを遮断・反射し、それら2層を通過したノイズを、吸音フォームの第3層が吸収する仕組みだ。またこれらは、マスダンパーとしても機能し、振動を抑える働きがあるとか。

  • 水冷ブロックのカバーと、内部の吸音フォーム

残念ながら、今回の展示ではまだ動作デモは無く、実際の静音性を確かめることはできなかったのだが、同社によれば、ポンプカバー無しのときに比べ、ノイズレベルは平均で5.7dB(A)抑えることができたそうだ。

  • ノイズレベルの比較。同社の技術(黄色)でこれだけ静かになるという

さらに、水冷ブロックの上には、オプションで8cmファンが追加できるようになっており、CPU周りのVRMやメモリなども冷やすことが可能だ。

  • 8cmファンを乗せれば、周辺コンポーネントも冷却できる

このクーラーはまだ開発中で、製品としての発売は2026年Q1を予定している。まだしばらく先だが、Noctuaファンは注目だろう。